「前の宇宙」の痕跡が発見されてしまう… 現宇宙誕生前のブラックホールの跡

1: それでも動く名無し 2022/12/20(火) 20:40:39.68 ID:DUnnljZR0
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著名な宇宙物理学者ロジャー・ペンローズ氏は、「宇宙は破壊と消滅を繰り返している」という説を骨子とした共形サイクリック宇宙論(CCC)の提唱者でもあります。そんなペンローズ氏と3人の宇宙物理学者が、宇宙の果てを観測したデータの中から以前の宇宙の名残が見つかったとの研究結果を発表しました。

夜空の星々が燃え尽きて消えてしまうほど長い時間が経過すると、宇宙はやがてブラックホールしかない世界になってしまいますが、ブラックホールも永遠の存在ではないと考えられています。ブラックホールの表面では、絶えずエネルギーが放出されるホーキング放射が発生しており、この現象によりブラックホールは徐々に質量を失い最終的には消滅してしまうとのこと。

しかし、ブラックホールが消滅しても、その痕跡は強力な電磁波が観測される領域「ホーキング・ポイント」として残り続けるとペンローズ氏は考えています。しかも、ホーキング・ポイントは宇宙が終わりを迎え、ビッグバンにより新たな宇宙が始まった後も残り続けるとのこと。このことを逆説的に考えると、以前の宇宙から残り続けているはずのホーキング・ポイントを、ビッグバンの残響ともよばれている宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の中から見つけ出すことができれば、宇宙がループしているというペンローズ氏の理論の強力な根拠となります。

しかし、CMBは非常に微弱な上にノイズだらけで、しかもランダムに変化し続けるため、特定の構造を見つけるのは至難の業です。そこでペンローズ氏らは、ホーキング・ポイントが存在していると仮定したCMBをシミュレーションし、実際のCMBデータと比較しました。その結果、ホーキング・ポイントでなければ説明できないような特異な領域が20カ所も見つかりました。
 


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