工藤公康「野球解説者がよく言う『流れ』という言葉が好きではない。そもそも流れが何を意味しているのか、曖昧すぎる」

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1: 名無しさん 2025/04/28(月) 10:51:34.98 ID:BX6Q9Vqs0
工藤公康が避ける「2文字の言葉」野球中継の定番ワードに「曖昧すぎる」と持論

 野球には「メンタルが削られる」状況がある。

 たとえば、投手なら守備陣がイージーミスのエラーをしたとき。投手本人は次のバッターを抑えることに集中しているつもりでも、普段に比べて集中力が欠けた心理状態になりがちだ。そこから連打やフォアボールが出て2点、3点と取られたりすると、投手はいわばメンタルのスタミナが削られていき、さらに集中力を失っていく。

 これは野手にも言えることだ。そういうゲーム展開で守備の時間が長くなると、体力よりもメンタルが削られる。それで集中力が低下してエラーしやすくなったり、バッティングに悪影響が出たりする。

 こうしたエラーやフォアボールが重なった場面で、よく野球中継では「流れが悪いですね」と言ったりするが、私は「流れ」という言葉が好きではない。そもそも流れが何を意味しているのか、曖昧すぎるからだ。

 「悪い流れを断ち切りました」「いい流れが来ています」「流れが変わりますよ」など、そんなふうに言われても、わかったようでわからない。今のエラーで流れが悪くなった。今のホームランで流れがよくなった。しかし、試合はそのワンプレーで負けるわけでも勝つわけでもない。

 「流れを言い換えると何ですか?」と聞くと「チームのムード」と答える人もいる。しかし、試合中にチームのムードがいいのか、悪いのか、外から見てわかるものではない。そうなると、流れがいいとも悪いとも言えないはずだ。あるいは、エラーもフォアボールもまったく気にしない明るいムードのチームなら、ずっといい流れのチームということになる。

 要するに、流れにしてもムードにしても、先ほど述べた集中力、あるいはモチベーション、やる気といったいろいろな選手の心理的な要素を1つの言葉にまとめたものに過ぎない。1から説明をするのが難しいので、一般的に通じる流れやムードという一言で済ませているのだろう。

 その意味では「野球に流れはない」と言ったほうが正確だ。どうしても抽象的な言葉になりがちだが、メンタルの部分の表現の仕方にしたほうが野球の面白さはより具体的に伝わるはずだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fa74779bac57deb8e4dac6fb754cf3e83e97dddd

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