ボクシング性別騒動 棄権選手にアマ統括団体が褒賞金贈呈へ「なぜ女子ボクシングを殺すのか」
パリ五輪の女子ボクシングで起きている選手の性別に関する騒動を受け、アマボクシングを統括する国際ボクシング協会(IBA)は3日、パリ五輪で試合を棄権したアンジェラ・カリニ(イタリア)に対し、褒賞金を送る意向を明らかにした。
1日に行われた女子66キロ級2回戦で、イマネ・ヘリフ(アルジェリア)と対戦したカリニは、開始46秒で棄権し、ヘリフが勝利した。ヘリフは昨年の世界選手権で行われた性別適格性検査を通らず、記録をはく奪され失格となった過去があり、パリ五輪への出場が賛否を呼んでいた。
国際オリンピック委員会(IOC)は「すべての人は差別なくスポーツをする権利を持っています」と、ヘリフの出場は正当であると主張。トーマス・バッハ会長はヘリフと、同じ問題を抱えて試合に出場しているリン・ユーチン(台湾)への批判を「ヘイトスピーチ」とし、「まったく受け入れられない」と主張した。
こうした動きの中、IBAのウマル・クレムレフ会長は、カリニに5万ドル(約730万円)の褒賞金を贈る方針を明らかにした。棄権後、リングで膝をついて涙するカリニに「彼女の涙を見ることはできなかった」と同情。「こうした状況に無関心ではいられないし、各ボクサーを保護することを約束できる。なぜ女子ボクシングを殺してしまうのか、理解できない」とIOCの判断に疑問を口にし、「安全のため、資格のある選手だけがリングで競技すべきだ」とも訴えた。また同選手のコーチやイタリアの統括組織にも賞金を贈ることも明らかにした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/63c61ed94c385874d21c3909cc2126d4b46c6dc5
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