張本勲氏「複数年契約は選手をダメにする。単年契約で活躍すれば上がるダメなら下がるでいいではないか」

プロ野球は数字がすべてと言うのが私の持論だが、さらに加えればお金がすべてとも言える。数字の評価は金額によって表れるわけだし、昔はよく「プロなら銭を稼げる選手になれ」と言われたものだ。選手はもらえるものなら、いくらでももらいたい。それがプロだ。  
ただ、私がこのコラムで何度も強く言ってきたことだが、複数年契約には反対だ。「安心してプレーできるメリットがある」と言うが、それはメリットではなくデメリットでしかない。選手は安心してプレーしたらダメなのだ。プロは一年一年が勝負。その年の数字、成績で年俸が決まるのが本来あるべき姿だと思う。活躍すれば年俸は上がり、活躍できなければ下がる。それが複数年契約になれば、成績が上がっても下がっても基本的には変わらないということになる。