【中日】立浪解任だけではダメ!ドラゴンズは「MLB流球団再建」を模索するべき

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1: 名無しさん 2023/08/12(土) 01:39:00.31 ID:dZHghaUD0
立浪監督を解任するだけでは根本的な問題は解決しない。長期低迷が続くドラゴンズは「MLB流球団再建」を模索するべき<SLUGGER>

 この低迷を受け、立浪和義監督への風当たりも強まっている。現役時代は“ミスター・ドラゴンズ”として絶大な人気を集め、低迷脱却の切り札として招聘された立浪監督だが、就任わずか2年足らずでファンの間での“支持率”は急降下してしまった。

 勝てない指揮官が叩かれるのは世の常だが、立浪監督の場合は度重なる前言撤回や朝令暮改、昭和の野球からアップデートされているとは思えない指導法や戦略、溝脇隼人への異常なまでの執着など、批判の矛先が多岐にわたる。いずれにせよ、指揮官としての経験不足を露呈していることでは、多くの人の意見が一致するだろう。

 現時点の勝率は.384(38勝61敗2分)で、これは1968年と95年の.385を下回り、戦後球団ワースト記録。このままでは「ドラゴンズ史上最悪の指揮官」という汚名を着ることになってしまうかもしれない。

 ただ、立浪監督を解任すればチームが上昇気流に乗るかといえば、そんなことはないだろう。2013年からの10年間で勝ち越し1回のみと低迷が続くドラゴンズの病巣は、もっと根が深いからだ。

 最大の問題は、チームの再建・強化について球団がイニシアチブを持っていないことにある。すべてを監督にほぼ丸投げしながら、2~3年周期で交代させるという状態がずっと続いている。昨年のドラフトでは、立浪監督が直接視察して惚れ込んだ村松開人(明治大)を2位で指名。それ自体が間違いとまでは言えないが、本来ドラフトは長期的な構想に基づいて指名選手を選ぶべきで、5年後に指揮を執っている可能性が極めて低い監督の介入はあまり好ましいことではない。

 また、最近のトレードを見ても、ほとんどが獲得選手が放出選手より年上で、これも将来より目先の勝利を優先しているように映る。現場が勝ちたいと願うのは当然だが、その思いに押し切られて長期的な視野を失う事態になっていないか。そもそも、長期低迷が続くチームに、コーチとしての指導歴すらほとんどない人物を監督として起用すること自体、果たして正しかったのか。

 二軍の状況もひどい。昨季も34勝64敗でウエスタン・リーグぶっちぎりの最下位だったが、今季は22勝52敗で勝率.297とそれをさらに下回るペース。しかも、体調不良者が続出して試合が中止になるなど、チームとしての体を成していない。長年の懸案になっているバンテリンドームのホームランテラス設置も含め、球団のバックアップ態勢に問題があるのは確かだろう。

「出羽守」と言われるかもしれないが、ここ10年のドラゴンズを見ていると、MLB流のドラスティックな球団再建手法を(全面的にではないにしても)取り入れるべきではないかと考えてしまう。

 現在、アメリカン・リーグ最高勝率を記録するなど快進撃を続けるオリオールズがいい例だ。

 今から5年前のオリオールズはまさにどん底状態にあった。チームは低迷し、ファーム組織も壊滅的な状態。そんな中、18年オフに就任したマイク・イライアスGMが改革に乗り出した。最初の3年間はとにかくマイナーの再建・強化に全精力を集中。主力選手を次々に放出して他球団から若手有望株を獲得し、ドラフトでも上位指名で金の卵を次々に手に入れた。また、積極的にデータを取り入れた指導を導入するなど育成方針も一変させた。

 その間、メジャーのチームは黒星街道まっしぐらだったが、注目に値するのは監督をクビにしなかったことだ。19年に就任したブランドン・ハイド監督は1年目が球団歴代ワースト4位タイの108敗、短縮シーズンの20年を経て21年はワースト3位の110敗。日本ならまず間違いなく解任されるはずだ。

 ハイド監督がクビにならなかった理由は、端的に言えばその時期は勝利よりも育成を優先していたからだ。球団が長期的なビジョンに基づいて各シーズンごとに目標を設定し、その目標に到達できたかどうかが評価基準になる。勝利より育成を優先した年なら、育成で成果を残したと判断されれば、たとえ負け越しても合格点をもらえるというわけだ。

 昨年、辛抱強く育てた若手選手が一気に芽吹き、オリオールズはシーズン終盤でまでプレーオフを争う大健闘。ハイド監督は最優秀監督投票で2位に入った。記録的な負け越しシーズンを2度も送った監督が、リーグで最も優秀な指揮官の一人に挙げられるまでになったのだ。

 もちろん、メジャーほどドライに割り切ることは日本では難しいだろう。では、そもそも今季のドラゴンズの目標は何だったのだろうか? 表向きには「CS進出」を掲げていても、そこまでの戦力が整っていないことは誰の目にも明らかだったはずだ。最大のテーマは岡林勇希、高橋宏斗に続く若手選手の台頭と新旧交代の促進で、その意味では石川昂弥が打線の中軸に定着し、現役ドラフトで加入した細川成也がブレイク(彼もまだ25歳だ)、ルーキーの村松や福永裕基、松山晋也が一軍で出場機会を得るなど一定の成果は出ている。

 だから、「記録的な低迷→立浪監督解任」という流れが必ずしも正しいとは思わない。念のために言っておくが、立浪監督を続投させるべきと言っているわけではない。何もかも監督任せにしてきた体質を抜本的に改め、中長期的なビジョンを具体的に定めた上で、選手育成に適した指揮官を生え抜きかどうかにかかわらず招聘する――という道を取らない限り、誰を監督にしても大して変わらないだろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b8834867a5e3809f478f78de6ed4b98f797d94e8?page=1

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