無理に夏にやろうとするから7イニングだの揉めんねん
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「高校野球はなぜ坊主?」 固定観念と典型的な精神主義がないがしろにしてきた選手の人権
訪ね歩いた指導者のうちの一人に東福岡高校のラグビーフットボール部監督、藤田雄一郎がいた。東福岡は今世紀に入り、「花園」の呼称で親しまれる全国高等学校ラグビーフットボール大会を7度も制している。目下、高校ラグビー界における最強軍団と言っていいだろう。
野球とラグビーの練習方法の相違について藤田は競技性の違いからくるものだと理解を示した。
ところが、高校野球における「僕の大きな疑問のうちの一つ」だとして首を傾げ、冒頭のような疑問を口にしたのだ。
藤田は「うちは坊主禁止なんです」と言った。
「髪を切ったら、頭を守れないじゃないですか。昔は高校ラグビーでも坊主にしている高校がけっこうありましたけど、今はもうほとんど見かけない。高校野球だと、髪を伸ばしていることが悪みたいな印象がありますもんね。負けたら髪なんか伸ばしているからだって言われそう。大変ですよね……」
https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/2024120400007-spnavi
「人生が変わった」重い後遺症も…炎天下のスポーツと熱中症、高校野球“運動中止”の暑さでも「試合を消化しないと」【報道特集】
「運動は原則中止」とされる暑さ指数をさらに上回る「33」以上の状態も、4割以上にあたる34試合で確認された。
愛知県教育委員会は2024年から、すべての県立高校に対し、暑さ指数「33」を超えた場合はすぐに屋外での部活や体育の授業を打ち切るよう通知を出している。
この状況を高野連はどう受け止めているのか。
――暑さ指数「31」とか「33」を超えている試合がみられたが?
愛知県高校野球連盟 鶴田賀宣 理事長
「WBGT(暑さ指数)が『33』を超えるというのは、運動中止しなきゃいけない数字なのかもしれない。ただ、大会運営の中では試合を消化していかないといけないので、休憩を複数回入れながら、生徒の様子を十分にこちらが観察しておかないといけない」
2024年からベンチにスポットクーラーを配置したり、体調の悪そうな選手をチェックして個別にスポーツドリンクを配ったりと、念入りな熱中症対策をしながら運営にあたっている。
それでも愛知大会では選手や応援の生徒、保護者などあわせて64人が熱中症になり、うち11人が救急搬送された。
松本教授は4年前にも同じ球場で調査を行っている。
記録的な猛暑だった2020年ですら、7月に暑さ指数が「31」を超えた日は、7日間のみ。しかし2024年は、28日間も「31」を上回った。
中京大学 松本孝朗 教授
「このまま気温が上がり続けると、学校の体育の授業すら、屋外では中止せざるを得ないような暑い環境になってしまう」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1404722?page=4
興南・我喜屋優監督が危惧する高校野球の未来 「地域の人から愛されるという高校野球の姿が崩れつつある」
── 「野球バカではダメ」というのは、多くの指導者に共通しているように感じます。
我喜屋 昔は沖縄も知念や那覇、首里、嘉手納とか、公立校がけっこう甲子園に行きました。あるいは興南みたいに私立でも遜色ない戦いが続いた時代があったけど、今は違う。全国を見ても大阪桐蔭さんには地元の子がほとんどいないし、健大高崎、山梨学院、あるいは敦賀気比もそう。テレビ中継の解説で行ってメンバー表を見た時、「なんだこれは」ってね。これでは地元から愛される"おらがチーム"になってないなと。これが高校野球の衰退につながっているのかなと。
── 昨今は公立の甲子園出場が難しくなり、部員不足に悩むチームも増えています。
我喜屋 沖縄でも今、公立に選手が足りないとか、特定の学校だけが強くなっている。甲子園も公立の出場校が中心で第1回大会が始まったのに、今は逆転している(※第1回大会は出場10校のうち、私立は早稲田実業のみ)。日本高野連に思うのは、野球界全体の問題に発展してきているよ、と。このままでは本当に人気がなくなるよ、スタンドが埋まらなくなるよ、ということです。
── 2010年代の甲子園大会は80万人台の総観客数をキープしていましたが、昨夏は67万800人でした。
我喜屋 沖縄もそう。高校野球は一般の生徒がたくさん応援に来て、初めて活気あるスタンドの風景になる。それが特別なチームだけ、ましてや生徒数が少なくて野球部ばかりの学校とかスポーツ中心の学校になると、スタンドを見ればわかるんですよ。学校関係者しか来てないな、とか。
── 部員数や観客数の減少、甲子園出場校の固定化など高校野球は課題山積ですが、どうすればいいと思いますか。
我喜屋 昔の佐伯達夫先生(1967年〜80年日本高野連会長)みたいに「学生野球はこうだ」と、野球部は学校の見本にならなきゃダメ。もちろん授業もちゃんと受けて、一般生徒との交流も深めて、地域の人から愛されるという高校野球の姿が崩れつつあるので、(日本高野連は)それを元に戻す努力をしてほしい。
── 日本高野連のあり方に問題があると?
我喜屋 本当の高校野球、学生野球憲章を高野連が見直していかないと、「あの特待生問題は何だったの?」となる(※2007年に授業料免除など、過剰な特典を与えられた特待生が多数いると発覚した問題)。寮費をタダにするのはいいのか? (規定で)いいなら、それでいいんですよ。そうでなければ、守っている学校には不平等じゃないの? あれだけ平等性を求めて、12月から3月まで対外試合禁止とやるけれども、もっと深くちゃんと掘り下げないと、本当に僕は高校野球がダメになると思っています。
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/hs_other/2025/01/31/post_4/?page=2